折込チラシの(未来の)配られる枚数を過去のデータから予測してみた~一世帯に対する折込枚数予測~
折込チラシの配布については、曜日や祝日かどうか、連休の前かといった要素で、チラシをどのタイミングで配布するか、各企業が効果をあげるために計画をして配布をしています。
実際にひとつの世帯において、いつどれくらいチラシが配布されたのかは、サンプリングをして、統計を付けているため、例えば、2019年の元旦にはチラシが何枚配られたか、というのは、数値が把握できている状態です。(首都圏で平均すると41枚のチラシが入っていました!)
年間を通じて、一日の平均枚数は13枚ほど。曜日で言うと、土曜日に折込チラシの枚数がもっとも多く、次いで金曜日が多い傾向があります。これらはチラシが集中する度合いが、注目度に影響するため、折込チラシを活用する企業においては、配布するタイミングを考えるとくに重要視されるデータになっています。
こういった数字(過去の実績)や傾向を元に、2020年のこの日にはチラシを度のタイミングで配布をするか、というのを計画しているわけです。その場合、私たちは、もちろんデータを最重要視して、経験から得られる法則(経験則)も含めて実際の折込のタイミングについて計画、ご提案をしているところです。
チラシの枚数を決定する要因は、繰り返しになりますが、大きくは「曜日」が影響していることは間違いがありません。(これが第一要因であると断言できるかが、プロかどうかの見極めポイントです 笑)他の要因としては、新聞が休みの日の前日か翌日か、とか、大きな選挙があるかどうか、とか。挙げていけば、とても多くの変数がありますが、これらを精査して、簡単に予測の分析をしてみました。
「月」「日」「曜日」などの数値と、過去に実際に折込された枚数を元に、モデルを作成して、それを未来の条件に当てはめてみたときに、予測の枚数を出す取り組みです。
ここに挙げた要素は例であり、実際に使っている要素は少なくはありますが、高い精度のモデルをつくることができました。要素と結果の影響度を検証してみると、「曜日」がもっとも影響度が高いことが分かります。
未来に起きることはもちろん、正確に(ぴったりと)分かるわけではありません。例えば2019年のゴールデンウィークのように過去に例を見ないような長期の連休などがあると、過去のデータからは読み取れない要因が入ってくることで、数値予測は難しくなってくる部分があります。そういったときは経験則が生きてくることがあります。
まずはデータで、経験則が入っていない(勘によらない)予測を元に計画を始めるべきです。この記事を書いているのは2019年9月ですが、作成したモデルを元に、2019年10月の首都圏での平均の枚数の予測数値を掲載します。
※実際に枚数の答え合わせをしたい方は一都三県の都市部(住宅街)の読売新聞で答え合わせして下さい(笑)
過去の数値から見てもあまり乖離のない範囲の予測になっていますね。今年10月の例外要因としては「増税」があります。9月に販促投資が集中している分、経験則から言えば、少し枚数が少なくなるのではないかと思います。(10月5日の枚数がちょっと多いなという印象。)また、21日は日曜日と祝日の谷間になるので、少なくなるのではないか、と感じました。
とはいえ、「10月7日の折込枚数は?」→「少ないと思います」ではなく、「9枚です」とデータを先ず数値で捉えて、そのあと人の知見を入れていくのが有効な使い方です。
枚数に限らず、今回のような簡単なモデリング・予測だけではなく、商品の販売や売上予測など、数値予測の取り組みを広げていますので、何か課題や、抱えているデータの活用方法がわからないものがありましたら、お気軽にご相談いただけたらと思います。