Skip to content
All posts

販促計画を立てるときの手順(無料エクセルテンプレートDL)

 年末や、期末になると、新たな年間販促計画を立てられる担当者の方もいらっしゃると思います。

 予算を立てる段階や、年間の販促予算が大きく変わるような場合は、より慎重に計画を立て、予算の使い方などを考えていく必要が出てきます。

こちらの記事では、年間販売促進計画を立てるうえでの基本的な手順についてご案内しております。

 

 販促はいきあたりばったりでは効果が薄いものです販促の効果をアップさせるには、計画的に準備をすすめることが大切です。ぜひ記事を参考に計画を立てていただけたらと思います。無料テンプレートもダウンロードできます。まずダウンロードしたい方はコチラから。

もくじ 

1.販売促進費について

2.販売予測の立て方

3.販促計画の作成手順について

 手順1:現状分析
 手順2:課題とチャンスの発見
 手順3:目的を明確にする
 手順4:目標を決定する
 手順5:ターゲットを設定する
 手順6:販促テーマの設定
 手順7:販促計画表の作成

4.販促計画無料エクセルテンプレートダウンロード

 

1. 販売促進費について

 

 まず、年間の販売促進計画を立てる際に必要なのは「予算=販売促進費」です。

 前年のベースとなる数字があれば、それはまず土台として考えます。その販促の実績を検証し、効果上げられなかったものを別の手段に置き換えたり、効果を上げられたものに投資を集中するなどして、予算の調整をする必要があります。

 一般的に、売上高に占める広告宣伝費の割合は、小売業で約13%、サービス業・通販業で約1520程度と言われています。小規模なサービス業の場合には、売上にたいしての5%~10%が適正な広告宣伝費の割合と考えていいでしょう。

ビジネスの利益率によっても、この比率は変わってきます。

参考:企業の広告宣伝費.png

 

 年間の販売促進費が決まったら、それらを年間の販促計画に落としていきます。

 このとき重要なのは、それぞれの販促に対し、KPIを設定し、必ず効果検証ができるようにすることです。例えば新規見込み客獲得のために新聞折込みチラシを行うなら、CPI(1人の見込み客を獲得するのにいくらかかったのかを見るとよいでしょう。また、ROASや、CPAなどで測っていく場合もあります。

2. 販売予測の立て方

 

 販売予測の立て方は業種によって異なりますが主なものは以下の通りです。店舗を構えている場合は、既存の店舗の売上高が何よりも重要な指標となります。店舗のスクラップ&ビルドがあるようであれば、それも加味した年間の売上げの予測を立てます。そのなかでどのような目標を設定して、より売上げを上げていくかが、重要になってきます。

販売予測.png

 

 ある程度の販促費の見込みや、売上げの予測などの材料を揃えて、販促計画の作成に入っていきます。

 

3. 販促計画の作成手順について

 

 具体的に販促計画を立てるには、次の7つの手順で作成していきます。

 どの手順も軽視することはできません。7つの手順でご紹介していますが、1~6の材料が揃ってから年間の計画を立てるようにして下さい。

 販促計画作成手順.png

 

 では、手順を順番にご紹介します。


手順1【現状分析】~商圏の市場規模、将来性、地域の特性、競合動向、自店の状況を客観的に分析し正確に把握する~

 

 小売店や飲食業、サービス業などの地域密着型ビジネスが販売促進をするために重要なのは、

 「この地域に自店の顧客になりそうな人はどれだけいるのか」「ターゲットはどんな人で、どうすれば顧客になってくれるのか」という疑問を解決することです。そのためには「データ収集」とそのデータの整理が必要となります。

 公的機関や業界団体が発行するオープンデータに加え、次の4つの調査を行います。

 

 1.「市場・商圏調査」

  商圏に対する市場規模や傾向を掴むためのもので、人口動態や、交通手段などの利便性、地域の特性といったものが把握できます。

 2.「商品カテゴリー調査」

  自店で販売する商品・サービスが、今後市場の中でどのように推移するかを予測するためのもので、過去35年の需要の推移、今後13年の需要の予測を統計資料などから調査する、などの方法があります。

 3.「競合店調査」

  この調査はできるだけ客観的な視点で謙虚に行うのが大切です。自社の店舗からの距離や、売場面積などが活用できます。また、数値データ以外に自店のスタッフや調査会社に依頼して競合店に実際に出向き、観察調査を行うこと、顧客として体験することで数字では表れないものが見えてくることがよくあります。コストの掛かることではありますが、最も競合する店舗などについては実地の調査もご検討下さい。さらに、可能なら競合店の店長に直接インタビューする面接調査を行うと、さらに詳細なデータが集めることができます。

 4.「顧客・消費者調査」

  これは、商圏の中でどれだけの人が顧客となり、どのような販促施策を行えばより多くの顧客を獲得できるかといった「根拠」を得るためのものです。代表的なのにグループインタビュー調査、インターネット調査、訪問調査があります。エリアを絞ってのWEBアンケートも近年可能になってきました。すべてのエリアで実施するにはコストも時間も掛かりますが、定点で調査をしておくと、現状分析の大きな要素として活用することができます。継続的な調査実施も検討してみて下さい。

手順2【課題とチャンスの発見】~競合分析や、自社の振り返りで、機会と脅威が見えてくる~


 手順1を行うことで、具体的な課題が見えてくる一方で、競合店と比較して自店の特徴が明らかになり、チャンスも見えてきます。扱っている商品・サービスが属するカテゴリー全体の動向を把握する際、注意しなくてはいけないのが、そのカテゴリーが導入期なのか成長期なのか、または成熟期や衰退期なのかという見極めです。

 次にSWOT分析を用い、自店の強み・弱みを明らかにする。このとき売上面での現状を明確にすると、市場シェアの動向が把握できる。一般的に市場シェアが拡大している場合は、優位市場への対応が原則となります。ターゲットとなる消費者情報の取得には、省庁が発表する消費者動向調査や民間の意識調査を参考にするとよいでしょう。店舗特性が把握できたら、動線や陳列方法にも特性を強調させてレイアウトすることも販売促進につながります。さらに今後の販促施策を行う上で忘れてならないのが、過去の販促施策の把握です。過去にどのような施策を行い効果がどうだったかを確認することで、課題やチャンスが見えて来るのです。行ってきた販促施策の結果数字はすべて自社の資産であると考えて、新たな計画立案時には活用するようにしましょう。


手順3【目的を明確にする】~何のための販促なのか、目的をはっきりさせる~

 販売促進を行う際、第一に行うことが目的の明確化だ。目的の例としては以下のようなものがあります。

 1.新製品の試し買い販促

 2.既存顧客のリピート販促

 3.新規オープン時などの認知促進と来店促進

 4.トライアル客のリピート販促

 5.休眠客の掘り起し

販促で何を増やすのか.png 

 目的によって、打ち手は変わってきます。新商品の試し買い促進であれば、サンプリングなどの販促が有効かもしれません。既存顧客のリピートのためなら、ポイントインセンティブや、顧客へのDMなどが有効です。目的によって、それを遂行するためのプロモーションの種類は決まってきます。まず目的をはっきりさせるようにしましょう。

手順4【目標を決定する】~売上や入店客数など、その販売促進施策での目標を数値で設定する~


 目的を明確にしたら、次に「何を、いつまでに、どうしたいか?」という目標を決めます。目標は数値として設定することが重要です。例えば、売上金額、売上数量、市場シェア、利益額、利益率などです。前述した1.新製品の試し買い販促の場合、「○月末までに新製品の試し買い個数○個」という目標を立てる。目標を数値化することで、販促計画について実施後効果が検証でき、次の施策につなげられるからだ。目標の数値はできるだけグラフ化しておくようにしよう。

手順5【ターゲットを設定する】~セグメンテーションを行い、最も可能性のある顧客を選び出す~


 販売促進は広告やPRに比べると小回りが効き、ターゲット層に限定的、直接的に到達することが可能な活動です。そのため、適切なターゲット層の設定と手法を選択すれば、より効果が期待できる。逆にターゲットを絞り込めていないと、その効果が薄れてしまいます。ターゲットは自店にとって商圏内でもっとも可能性のある顧客を選び出すことで、顧客層のボリューム、購買力、リピートの可能性、競合状況などを考慮し、検討します。ターゲットを設定する際は、新規顧客なのか、見込み客をトライアル客に促すのか、トライアル客を常連客にするのかなど、目的に応じて設定するようにします。

 次にセグメンテーションによって狙うべき市場を選択します。
 

セグメントの意味.png

 例えば、年齢、性別、収入、職業、価値観といった要素から複数の組み合わせによって選択します。選択する際、にはターゲット層を決めるのではなく、一度セグメンテーションを行うことによって、あらゆる市場をもれなく抽出してからターゲットを選定すること。もう1つは、自社の特性を無視して「このような層に売りたい」といって決めるのではなく、「このような層に売れる」という視点で決めること。この2点を頭においてセグメンテーションについて考えるようにしましょう。

手順6【販促テーマの設定】~販促施策のセールスポイントを整理し、ターゲット層の生活ニーズや価値観に沿って販促テーマを設定~

 

 テーマ設定とは、ターゲット層の生活の中でニーズ(必要)やウォンツ(欲求)と自社や商品との接点を見つけることです。そのためには次の3つの手順でイメージを具体的にし、ターゲットに合った販促テーマを設定する。

 1.自店の商品・サービスを一番必要としている人を考える

 2.その人たちの「生活スタイル」「価値観」「悩み」「困っていること」「望んでいる未来」を考える

 3.その人たちに合う「商品・サービス」のセールスポイント(販促テーマ)を考える


 このテーマは、計画遂行上でも、販促を遂行していく企業が、施策にブレがないように、目的達成に向けてのスローガンのようにも機能します。販促計画をブレのないものにするために重要なものになりますので、しっかり中身を反映したテーマ設定ができるようにしましょう。


手順7【販促計画表の作成】~それぞれの施策には数値的な目標を設定し、年間を通じてどのような成果をあげるかを明確に記述する~

 

 最初に「年間販促行事表」「販促企画表」をつくり、行事、記念日、地域の特性を把握した上で、年間販促計画表の作成につなげていきます。具体的には、社会行事や一般・地域行事、ギフト関連、今年度の特徴を月ごとに記入し、これらをもとに今年の販促計画、対象商品・サービスを1年の流れを考えながら検討し、記入しておきます。

 このとき重要なのは、計画段階で明確な数値目標を設定し、費用と効果をチェックすることです。

年間販促計画表はそのためのものと考えるとよいでしょう。実際に記入したら、次の3点についてチェックします。


 1.前年度の売上実績と今年度の売上目標を比較して、どれだけの差が出るか?

 2.売上の予測に対し、販促予算は適切か?

 3.対象商品に対して、販促計画や販促手段は適切か?


「採算がとれる施策なのか?」「今期は投資と考え、今後にどう活かしていくのか?」を検討することで、はじめて計画が確定されます。
忘れずにチェックして、曖昧な部分があればクリアにしておくようにしましょう。

 以上が販促計画を立てるときの手順です。販促計画表を立てる前に、まず何を目標とするか、その目標を達成するために販促施策を打つ対象は誰か、何をもって、新たなお客様を獲得するのか。もしくは既存のお客様にさらに買っていただくのか。まず、現状把握や振り返りをする必要があります。多くの情報の積み上げが、販促計画表に繋がるといっていいでしょう。年間であればその期間、販促に携わる方が拠り所にするデータとなりますので、時間を掛けてでも、しっかりした計画を立てていきましょう。

年間販促計画 エクセルテンプレート無料ダウンロード

 

 下記で、販促計画を立てる際のテンプレートをダウンロードすることができます。下記ダウンロード先からどうぞ!上記でご説明していることをある程度含んだものになっておりますので、参考にしていただけたらと思います。

販促計画テンプレート2018.png

 

 

 

 

 

 

 

ex-bnr-hajimetai