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位置情報を利用するジオターゲティング広告!特徴と活用方法

「ジオターゲティング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。特定地域をターゲットとして、持ち歩いているデバイスに紐付けてターゲットを特定して、WEB上で広告を配信する手法がジオターゲティングです。これからの時代、エリアマーケティングを考えたときには、必ず活用していくべき手法の一つです。(エリアマーケティングについて解説した記事はコチラから)

 厳密にはIPアドレスなどから閲覧者の居住地や、居た場所を解析し、それを利用する技術のことを言います。近年、技術の発達によりWEBでのプッシュ型の広告が不得意であった「エリア」をセグメントした広告配信が、高い精度で行えるようになってきました。ここでは、WEBにおける、「ジオターゲティング」について詳しく説明していきます。

 
ジオターゲティングって何?特徴は? 

 ジオターゲティングとは、IPアドレスや、Wi-Fiの接続情報、もしくはデバイスを通信接続しているアンテナの位置情報を元に、閲覧者の居場所を解析・判断し、利用する技術のことです。

ジオターゲティングんにおける位置の捕捉の仕方.png

 
 マーケティングにおいて大切なのは、単に不特定多数の消費者に対して広く広告を打つことではなく、コストを考慮しながら効果を発揮する工夫です。全ての消費者に広告を配信できるような予算を確保できる企業はほんの一握りであり、多くの企業や事業主にとっては、ターゲットの絞込みは重要な課題とされてきました。

 特に、地域と密接に関わる企業は、地域特化したエリアマーケティングを成功させ、売上を上げることが必須です。しかし、多くの消費者との接点の中から地域とつながりがある消費者を選別する作業は困難であるため、ポスティングであったり、新聞折込広告などで特定地域への広告配布を行うなどの方策しかとれませんでした。

 しかし、ジオターゲティング技術の発達により、特定地域との関係を持つ消費者の選別が正確に行えるようになりました。配布しても宣伝効果の薄い地域にまで広告を配布してしまうこともなく、厳選された、場所や行動に紐付けられたターゲットにのみマーケティングを行えるようになったのです。ジオターゲティングは企業の宣伝活動を大きく変えていく手法といえるでしょう。 

 

ジオターゲティング広告が持つ役割! 

 ジオターゲティングによる位置特定による広告配信の仕組みは、ベンダーごとに微妙な違いがあるものの、簡単な概要としては消費者の行動パターンにしたがって広告を送る相手を選別することです。

 ジオターゲティングでは主にスマホを使った広告配信を行います。消費者が特定地域に足を運ぶと、IPアドレス、基地局情報、Wi-Fiの接続情報からターゲットとしてその端末が認識されます。そして、地域に関する広告が配信され、認知を促進します。

 ジオターゲティングのメリットは、「現在特定地域にいるターゲット」や「過去特定地域にいたターゲット」などを細かく設定して広告配信できるところです。現在特定地域にいるターゲットに対しては即効性の高いイベントの広告を送ると、宣伝効果が高まるでしょう。

 例えば新宿の駅ビルで実施しているセールの情報を、新宿駅近辺にいる人に配信する、もしくは、新宿にここ1ヵ月の間に来た人(の携帯端末)に情報を発信すれば、来店促進にはつながるでしょう。

 

新宿にいる人、いた人に配信する.png

 

 これらの細かいターゲット選別は、新聞折込広告やポスティングなどの紙媒体の広告だけでは効果が上がらない企業にこそおすすめです。紙媒体は保存性や確実性に優れた広告手段ではありますが、ターゲットを細かく絞ることは不得意だからです。そのため、チラシを広い範囲に住む不特定多数のターゲットに配ってしまい、無駄な広告料を割いているケースも珍しくありません。また、競合のお店を利用している人に対して、自社のブランドを訴求するようなブランドスイッチを促すための広告、というのも実施ができるのです。集客力、コスト、LTVといった視点から見て、ジオターゲティングを、既存の手法と合わせて実施していくことをおススメします。

 

フル活用するための効果検証

 ジオターゲティングは広告の配信の方法だけで完結する手法ではありません。フル活用すれば、広告に接触した消費者が来店した際の数をカウントして検証していくことも可能です。その結果をいかして来店したターゲット数と配信数、配信地域などを解析し、さらに精度の高い展開をしていくことができます。 

 こうして、広告と集客に好循環をもたらすのが理想的な運用方法なのです。そのほか、ライバル企業から固定客を奪いたいときにもジオターゲティングは活躍します。例えば家電量販店が、週末、競合の店舗にいた人に広告を配信することで固定客を狙って広告配信をするようなことが可能なのです。企業の使い方次第でさまざまな可能性を引き出されていくでしょう。

 これまでマーケティングの重要性は理解しながらも、WEBの広告の配信はエリアのセグメントができなかったり、費用がネックになって手を出せない企業は少なくありませんでした。そのため、既存の販促活動の範囲内での広告活動を続けるなど、限られた宣伝方法しかできていないことが課題になっている企業もありました。しかし、届けたい人を絞り込んで届けられるジオターゲティングには、企業の販促活動の未来を変えるほどのポテンシャルがあるといっていいでしょう。

 

実際にジオターゲティングを活用する方法 

 では、実際にジオターゲティングを活用していくためにはどのような手順を取ったらいいでしょうか。

  まず、その広告自体がビジネスの認知促進などの手段として適性があるかの判断が必要です。またその適性を考えるために、現状お店に来ている人がどこから来ているのかを把握する必要もあります。さらに、その既存のお客様自体がどういった属性なのか、どういった行動をしているのかのデータがあれば、それを基に配信設計をすることができます。

 適正な配信量を考える際、エリアを絞っての配信を考える時には、デバイスの普及率や、人口密度などを元に配信を設計する方法もあります。

エリア特性からWEB広告の配信量を考える.png


具体的な手順を見てみましょう。ホームセンターA社の例です。 

 まず既存のお店に来ている人がどこから来ているのか分析したところ、実際に距離にして5km圏の方(自動車の距離にして15分くらいの方)が全体の80%を占めていました。新聞折込を実施したときの売り上げの伸び率は、その5km圏内の購買頻度を高めることには寄与していましたが、そこからさらに離れた場所にいる方はあまりチラシの効果で来店を増やすことができていないことが分かりました。
 そこで、距離が離れたところには、チラシの予算の一部でジオターゲティングを実施したところ、同じ投資金額で、しばらく来店していなかった層の掘り起こしに成功しました。(効果の測り方についてはまた別の記事でご案内します。)こういった分析を経て活用の余地を見出したうえで活用していくことが重要です。

 ここでのポイントは、小さな金額で初めてみて、効果を検証。(KPIを設定して)数字に伸びがあったらそれを拡大する、というWEB広告の基本的菜プロセスを踏んでいるところです。

 

配信金額はどれくらいから始めるのが適正なのか 

 お客様に相談をいただき、どれくらい予算を掛けて実施していくのかの相談を受けることがあります。その際私たちは、「30万円」からと提案させていただくことが多くなっています。配信サービスを提供するベンダーによる最低出稿金額で、多いのが「30万円から」が多いからで、まず一番少ない金額から試すことをおススメしているに過ぎません。

 ジオターゲティング自体は新しい技術が日々、進んでいる領域なので、その“できること”に注目して、実際の目的を果たすために使い切れる企業はまだ多くないのも事実です。実際、実施したいというご意向をいただき、よくよく目的を聞いてみると、別の広告配信方法の方が目的を果たすのに適しているケースも多いのが現状です。

 ただ、ビジネスの内容によっては、ターゲットに効率的な情報配信を実現し、大きな効果を上げることも可能なサービスです。さらに、技術が発展していけば、確実にエリア性を持ったビジネスの情報を発信したい広告主にとっては、より有効な手段となっていくことでしょう。

 その使い方についてはぜひお気軽にご相談いただきたいと思います。

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